留学先:ノースウェスタン (Northwestern Kellogg MBA)

大学院出願準備記(出願エッセイ、インタビュー対策など)
MBA合格体験記 No.515

■はじめに

独学でTOEFLとGMATのスコアを取得した後、2017年11月末の社費選考合格直後にInterfaceの門を叩いてから2018年1月中旬まで、二ヶ月以内でのUSトップ10複数校出願となりましたが、土壇場でKellogg(2 year MBA)に合格することができました。デバリエさん、ルクレアさんによるご指導、また小貫さん、小林さんのきめ細かなサポートがなければ、合格はおろか満足のいく出願自体がありえず、この場を借りて皆様にあらためて御礼申し上げます。

これから(特に社費生として)MBA受験をされる皆様は、社費選考の合格を待たずにTOEFL、GMAT両試験のスコアメイクを始め、余裕をもって受験に臨んでいただければと思います。一部の超人を除き、「社費・私費問わず海外のビジネススクールで学びたい」という強い気持ちと、「出願上の各タスクを可能な限り前倒しかつ最小限の努力で片付け、志望校合格の確率を最大化する」という戦略性のいずれもが、運や縁と同じく受験には不可欠です。

また、M7校のGMAT平均点が730点前後とインフレしている昨今、「日本人ならGMAT700点あれば競争力がある」という”常識”は、一般的なアプリカントには通用しなくなりつつある点、自戒の念を込めて記します。海外在住のため日本人向けの予備校や日本人受験生から一次情報を得る機会が限られていたこともあり、比較的早い時期にGMAT700点を取得した後、スコア向上を目指すことなく安心しておりましたが、キャンパスビジットで日本人在校生から直近のトレンドを聞くにつけ、認識の甘さを理解することになりました。

以上を踏まえたうえで、「テストスコアはアプリケーションの一部に過ぎない」という言説もまた真実であり、自らの”売り”、差別化の源泉を棚卸しし、それをエッセイやインタビューでどうプレゼンテーションするかが、MBA受験の鍵になるかと思います。その鍵を授けてくれたのが、私にとってはInterfaceでした。

■受験結果

合格:Kellogg
途中辞退(インタビュー招待あり):INSEAD, Cambridge
不合格(インタビュー招待なし):Wharton, MIT, Haas

■出願時プロフィール

性別:男
年齢:32歳
職務経験:日系輸送機器メーカー9年(社費)
海外経験:シンガポールに1年半、カナダに3年弱それぞれ駐在(カナダより出願)、ASEAN諸国への出張多数

TOEFL:110点(R:27, L:30, S:26, W:27)
GMAT:700点(Q:49, V:35, AWA:4.0, IR:7)
GPA:3.3/4.0(私立大学政治経済学部卒)

■スケジュール

2016年春:MBA出願を決意し、TOEFLの勉強を開始
2016年8月:TOEFL初回受験で110点取得(出願スコア)
2017年3月:GMAT初回受験で680点取得
2017年4月:GMAT第二回受験で690点取得
2017年5月:GMAT第三回受験で700点取得(出願スコア)
2017年7月:社費選考に応募
2017年11月:社費選考に合格、11/29からデバリエさんによるエッセイカウンセリング開始
2018年1月:初旬から中旬にかけてWharton, Haas, Kellogg, MITの順で出願、1/27からルクレアさんによるインタビュートレーニング開始
2018年2月: 2/26にKelloggオンキャンパスインタビュー実施
2018年3月:初旬から中旬にかけてCambridge, INSEADに出願(この時点でWharton, MIT不合格、Haas音沙汰なしで、欧州校に気持ちを切り替える)、3/26にCambridgeよりインタビュー招待、3/28にKelloggより合格通知を受領
2018年4月:4/19にINSEADよりインタビュー招待、Kelloggへの進学を決定

■TOEFL

バックグラウンドとして、洋楽好きが高じて大学時代にTOEIC990点を取得してはいましたが、27歳でのインドネシア出張が初めての海外経験となった、引くほどの純ドメです。TOEFLはGMAT以上に足切りの要素が強い(必要以上に高くてもそれほどプラスにならない一方、一定のラインを越えないと容赦なくNG)ので、受験する学校の足切り点、あるいは日本人在校生の平均スコア近傍を目指すのが良いかと思います。

点数:110点(R:27, L:30, S:26, W:27)
受験回数:一回

勉強方法:駐在していることもあり、塾には通わず独学。TOEFL関連のアカデミックな単語力増強をベースに、下記教材(特に公式問題)で演習。

教材:

  • 公式問題集
  • TOEFLテスト英単語3800(完璧にするのはランク3まで)
  • TOEFL TEST対策iBTリーディング(トフルゼミナールの教材。問題量が豊富なので、アカデミックなトピックに慣れるのにも良いです)
  • Podcast等で英語ニュースを聞きまくる
  • 駐在生活

雑感:

  • TOEFL iBTは全体を通してリスニング力のテストです。(リスニングセクション自体は全体の四分の一ですが、スピーキングやライティングにもリスニングの要素が強くあります)
  • 試験用の教材に触れるのも良いですが、映画やニュース等で英語の音、単語間の音の繋がりや変化等に慣れることが肝要です。
  • 加えて、とにかく単語力が重要です。単語がわかれば読めるし、聞けます。
  • リーディングは速読力が求められますが、日本の大学受験経験者であればほぼおなじみの問題形式です。
  • リスニングはメモを取る派と取らない派でわかれるようですが、私は結構必死に殴り書きしました。そもそもメモが取れる=聞けているということなので、メモ自体の効果は不明ですが、稀に不必要に細かい設問があるので、メモが役立ちます。日本で受験する際はこのセクションでダミー問題が出るようですが、カナダ(トロント)ではリーディングで出現しました。
  • スピーキングはテンプレートを覚えましょう。加えて、休憩中に周りの受験者のスピーキングを聞くことでどんな問題が出るか推測できます。
  • ライティングもテンプレートです。問題形式が決まっており、回答に使える論理構造も完全に決まっています。問題を読む前に解答欄にテンプレを打ち込み、あとは埋めていくのみです。
  • 上記テンプレートはネットにいくらでも転がっていますので、自分にフィットするものを選んでカスタマイズしましょう。

■GMAT

繰り返しになりますが、ここ数年スコアのインフレが著しく、「日本人なら700点あればUSトップ校でも安心」というのは一昔前の常識です。ここでお伝えしたいのは、最低限700点取るだけであれば独学でいける、という事実です。

点数:700点(Q:49, V:35, AWA:4.0, IR:7)
受験回数:三回

勉強方法:TOEFLと同じく独学。下記教材(特に公式問題。Manhattan Prepのテキスト等は目を通しましたが、問題演習はマスアカおよび公式問題のみ)をとにかく反復。

教材:

  • Official Guide二年分
  • GMAT Prep software (無料分およびGMATPrep® Exam Pack 1, GMATPrep® Exam Pack 2)
  • 単語帳(『TOEFL3800』のランク3まで、および『GMAT重要単熟語』)
  • マスアカ
  • Manhattan Prepのテキストブック
  • Veritas PrepというUSの予備校の無料ビデオ@YouTube
  • MagooshというUSの予備校の無料ビデオ@YouTube

雑感:

  • とにかく公式問題をやりこむことが重要です。
  • 私を含む純ドメ日本人の受験生にとっては、結局のところ英語力のテストです。
  • 日本人受験生には盲点かと思いますが、英語ネイティブ向けの教材(ビデオ、PDF)はネット上にたくさん転がっています。
  • Magooshのビデオに登場するKevinのお気楽な雰囲気には癒されました。(一銭も払っていませんが・・・)
  • 「本番は公式問題集やPrepより難しい」といった声が散見されますが、(700点レベルでは)私の感覚ではほぼ同じ難易度でした。
  • Mathは大学受験で数学1Aをそれなりにしっかりやっていた方であれば、単語を覚えて問題形式に慣れるだけで49から50点はいけるかと思います。マスアカ反復。
  • Verbalは単語力に裏打ちされた読む早さ、および難問を切り捨てる潔さが必要です。GMAT文法も暗記あるのみ。
  • AWAはほぼ無対策でテンプレートを覚えるのみでした。(GMAT clubで広く共有されているテンプレをつかっていましたが、毎回きれいに4.0しか取れなかったので要注意)
  • IRはMathとVerbalができれば自然に点が取れるかと思います。(最近IRスコアを気にする学校も出てきているようです。INSEAD等。)
  • 本番の試験環境が難点です。PC画面を長時間集中して見続けるので疲れます。

■レジュメ・エッセイ

スコアメイクを終えた後、Interface入門前からデバリエさん著『日本人のためのMBAエッセイ インタビュー キャリア対策 第2版』を参考にレジュメやエッセイの作成に着手しており、デバリエさんのご指導のもとそれらを各出願校向けに磨き上げる作業を、11月末から1月中旬にかけて行いました(社費留学規定では一年後の出願が想定されていましたが、年齢等鑑みて早期の出願を目指しました)。海外在住であり、またハイペースかつ柔軟なサポートを期待していたことから、メールベースのパッケージコースを選択しました。

一校につき1-2週間というペースで取り組みましたが、品質に妥協することは無く(結果的に、US校への出願数は当初の甘い想定から大きく減りました)、叱咤激励を受けながら集中力を切らさず走り抜けた感じです。日本に勤務していた頃から海外向けの仕事をし、その後二カ国に駐在していたこともあり、エッセイに使うコンテンツ(素材)についてはそれ程困らず、その魅せ方(調理方法)に腐心しました。

他の受験生もコメントしている通り、こちらで書き上げたドラフトを各校に合わせて調整、洗練させる技はデバリエさんの職人芸であり、「彼がOKといえば大丈夫だろう」という大きな安心感も得られました。上記の通りメールでのやり取りによる突貫工事だったので、Interface名物のデバリエさんと対面での緊張感ある議論、またそれを通じた(MBA出願という枠を越えた)リーダーシップやマネジメントに関する学びを経験することはできませんでしたが、志望校合格という眼前の目標達成に向け最大限のご支援をいただきました。

■インタビュー

時差の関係もあり、デバリエさんではなくルクレアさんにSkypeベースでご指導いただきました。一月末から二月末まで、毎週土日の朝一のトレーニングが習慣となっていましたが、その内容は杓子定規なモックインタビューの繰り返しでは決してなく、時に実際のインタビューよりも深く突っ込んだ質問を投げかけられ、結果的に定番の質問に対する回答をも見直す良い機会となりました。

その他にも、Clear Admit等の情報源から想定問題集を作成し、定番の質問に淀みなく回答できるように複数のネタをSTARフレームワークでまとめ、いずれも1-2分程度で自然に話せるよう個人的に準備をしました。”Tell me about yourself / Walk me through your resume”に対する答えは原稿を作りほぼ丸暗記しつつも、発話の際は抑揚をつける、ジョークを織り交ぜる等自然なコミュニケーションを心がけました。

インタビュートレーニングを受けた一ヶ月間は、複数の出願校からインタビューなしでの不合格通知を受け取った時期でもあり、モチベーションを保つのに難儀しましたが、意図的に遅め(2月末)に予約をしたKelloggのオンキャンパスインタビューを目標にして、粛々と準備をしました。結果的にインタビューを受けたのはKelloggのみとなりましたが、アドミッションによる面接は準備万全のオーソドックスな質問に終始し、会話を楽しむことができました。

■最後に

文字にしてみると、直線的に淡々と受験をこなしたようにも見えますが、その裏では感情曲線が大きな浮き沈みを繰り返していたというのが実態です。幸いTOEFLとGMATは苦しむことなく最低限のスコアメイクを終えたものの、その後1月に出願したUS4校のうち3校からお祈りメールを受け取った後、残る1校であるKelloggの合格発表を待つ日々は、なかなかつらいものでした。

なぜ”夢”であった海外駐在中であるにも関わらず、その期間を短縮してまでMBA留学を目指すのか、なぜ飲み会を断り、GMATのために直角二等辺三角形の三辺の比やら重箱の隅をつつくような文法問題に思いをめぐらすのか、なぜ週末をゴルフや旅行ではなくエッセイの推敲に費やすのか、なぜ有給休暇をすべて受験のために消費するのか、疑問に思わなかったと言えば嘘になります。海外MBA受験経験者以外には、理解も共感も賞賛もされません。それでも”やり抜く力”をかろうじて発揮し、最後まで諦めずに走りきった事実が、私自身の受験における一つの成果かと思います。

本稿ではあまり触れていない個別具体的な方法論やノウハウは、Interface門下生の>TAKAMIさん(LBS)の体験記や、その中でも引用されている>RELAXさん(Kellogg)の体験記等、非常に参考になる情報を過去の受験生が多く残してくれており、私も大いに活用させていただきました。

出願中は自分に足りないもの(学歴、職歴、テストスコア、コネ、時間、海外経験、リーダーシップ経験、起業経験、オリンピック出場経験等々)が気になりますが、過去を憂いてもプラスになることはないので、自分なりの方法で前向きな気持ちを維持することも重要です。その点、息抜きも兼ねたランニングをお勧めいたします。自身がランナーであるデバリエさんと、マラソン談義で仲良くなれる特典もあります。

大学院留学 合格体験記
Northwestern KelloggMBA(ノースウェスタン ケロッグMBA) Class of 2020