留学先:ハーバード (Harvard HBS MBA)
大学院出願準備記(出願エッセイ、インタビュー対策など)
MBA合格体験記 No.256
[ 出願校の合否結果 ]
合格:HBS, Stanford, Kellogg
不合格:Columbia
辞退:Wharton, Chicago
[ 経験 ]
職務経験:総合商社2年、経営コンサルティング6年
海外経験:ロンドン8年[3歳−11歳]
[ スコア ]
TOEFL:280 [L29/S28/R27/TWE5.0]
GMAT:680 [V34/Q49/AWA4.5]
GPA:3.7
[ 受験の流れ ]
2005年
1月 TOEFL勉強開始
3月 TOEFL 280点で終了、GMAT勉強開始
6月 Devalier氏とのエッセーカウンセリング開始
10月 GMAT 680点で終了
Columbia, Wharton,HBS出願
Devalier氏とのInterview Session開始
11月 Wharton/HBS インタビュー
12月 Wharton Wait List
2006年
1月 Stanford/Kellogg/Chicago出願
Columbia/Kelloggインタビュー
HBS合格
2月 Columbia不合格、Kellogg合格、Chicago辞退
3月 Stanford合格
[ 総括 ]
約1年間にわたって多くの時間、お金、そしてエネルギーをつぎ込んできたMBA受験はたくさんの方々に助けられた結果、Harvard、Stanford、Kellogg合格という満足の行く結果を出すことができました。デバリエ氏をはじめ、インターフェイススタッフの方々のサポート無しには成しえなかった結果であり、この場を借りてお礼を申し上げたいと思います。ありがとうございました。
以下、MBA受験において私が特に重要だと感じることをご紹介します。
はじめに少し抽象的な話になってしまいますが、MBA受験で結果を出すにはスコア、エッセー、インタビューの各論に入る前に何よりも以下4つの基本をおさえることが重要です。これは私のカウンセラーであったデバリエ氏も繰り返し言っていたことです。
1. “キャリアプランあってのMBA”
ほとんどの学校がエッセーやインタビューで“Why MBA?”を聞いてくるように、MBA受験では、「なぜ」MBAに「今」行く必要があるのかに対して説得力のある理由が必要です。MBAに行きたいからキャリアプランを考えるのではなく、これまでのキャリアの実績と将来の目標が先にあってそれを補足する形でMBAが必要という流れでないと説得力のある話はできないと思います。私自身もキャリアを積んでいく中で何となく描いていた考えを具体化することから始めた結果MBAが必要だという結論に至り受験を決めました。説得力のあるキャリアプランをはじめから持っている必要はなく、まずは長期的なキャリアプランの視点から考え始めることが重要だと思います。
2. “己を知って戦い方を明確にする”
MBA受験を始める前は、TOEFL,GMATともにハイスコアを出し、エッセー、インタビューも完璧にこなすと意気込みますが、実際はそんな簡単ではありません・・・(笑)私はGMATで苦戦を強いられました。勉強をしてもなかなかスコアが出ず、エッセーが出来上がっているのにGMATのスコアが目標点に達していないというGMATスコア待ちの状況になり、1st roundでこのまま出願するか、2ndまで出願を見送るかの判断を迫られました。
この状況で判断をするには、予め自分の強みや弱みを理解した上で自分の戦い方を明確に持っておくことが必要です。私はTOEFLもGMATも足を引っ張らない程度のスコアであれば良いというスタンスであった為、これ以上GMATを深追いせずに予定通り1st roundで第1志望を含めた3校に出願をしました。
いざ始めてみると実感しますが仕事をしながら全てを完璧に仕上げることは時間面、エネルギー面何れにおいても至難の業です。予め自分の強み、弱みを理解した上で自分の時間とエネルギーを積極的に配分する部分を明確にしておくことが重要です。
3. “プロのコーチにつく”
一流スポーツ選手でもプロのコーチを雇ってパフォーマンスの最大化に取組むように、長期にわたって繰り広げられるMBA受験競争を勝ち抜くには自身のパフォーマンスを最大化してくれるプロのコーチにつくことが多くの人にとってはとても重要になると思います。
MBA受験は1年以上にわたって自分の時間、モチベーションをコントロールしながら見えない相手と競争する根気のいるプロセスです。そのプロセスを効率的に進める為に私はデバリエ氏にコーチとしてついて頂きました。具体的には以下3つの機能(役割り)をデバリエ氏に求めました。
(1) 経験に基づくノウハウと客観的アドバイスの提供:
エッセーやインタビューでは聞き手が何を求めているのかをきっちり把握した上で的確且つ簡潔に答えることが必要です。詳細は後述いたしますが、エッセーやインタビュー対策を練りに練っていく過程ではしばしば聞き手の視点を見失い自分視点の主観的な内容に偏っていきます。私は常にデバリエ氏に客観的な(時には批判的な)アドバイスを求めました。
(2) スケジュール管理:
長い受験プロセスでは、どのタイミングで何をしなければならないかといった全体のスケジュール管理が非常に重要になってきます。スコアを何点まで狙うべきか、どの学校のエッセーから取組むか、どのタイミングで出願するかなど、重要なスケジュール上の意思決定の連続です。これはプロのアドバイスに勝るものはありません。
(3) 情報収集:
MBA受験は一種の情報戦でもあります。常にアンテナを立てて情報を十分収集し且つ取捨選択していくことが重要です。デバリエ氏は非常に多くの情報を持っている上クライアントに必要と思われる情報を予め取捨選択をして伝えてくれる為非常に役に立ちました。
デバリエ氏は上記の全てにおいて「プロフェッショナル」であり、彼のサポート無くしてMBA受験の成功は無かったと思います。誰にコーチとしてついてもらうかはMBA受験の中で最初に来る重要な判断事項ですので、皆さんも前倒しで検討を始めることをお勧めします。
4. “最後は努力”
当然ですが最終的には努力がものを言います。スコアが出ない、エッセーがイマイチ仕上がらないなどMBA受験の長いプロセスでは多くの壁にぶち当たります。また、「こんなに時間・お金・エネルギーをつぎ込んで結果が出なかったらどうしよう?」という慢性的なプレッシャーと戦うことになります。そんな多くのストレスを抱えながらも自分を信じて努力することが成功の最大の鍵です。
[ スコアメイク ]
1. “過信は禁物”
幼少時代の海外経験を過信していた私はTOEFL、GMATともに独学で取り組みました。TOEFLは比較的すぐにクリアできましたが、GMATが大きな誤算でした。GMAT攻略には英語力はもちろん必要ですが、加えてGMAT特有の問題パターンや解法ルールを覚え、出題される問題に対して瞬時に問題パターンを認識し、スピーディーに処理をしていくスキルが必要です。私はこのスキルを独学で身につけようとしてしまい、結果的に多くの時間を取られてしまいました。幼少時代を海外で過ごし、英語を耳で習得しているタイプの帰国子女の方は自分を過信せず「時間を買う」という意識で予備校を活用することもお勧めします。
2. “目標点を明確にする”
冒頭にも書きましたが、もう一点スコアメイクに関して重要なことは自分のMBAアプリケーションにおけるスコアの位置づけを明確にし、それに応じたリソース配分をすることだと思います。TOEFL、GMATのスコアはMBAアプリケーションの中で唯一他人との直接比較が可能な指標である為、どうしても高いスコアを取らなくてはならないというマインドになってしまいます。私も実際そうでした。ただ結果的に私は680点(低くは無いが高くも無い)でも満足の行く結果となりましたし、私の周囲のトップスクール合格者も必ずしもスコアが高いわけではありませんでした。もちろん高いに越したことはありませんが、スコアメイクを意識しすぎて日々の仕事を通した自身のキャリア形成、エッセー作成、インタビュー対策といった他のパートが疎かになっては意味がありません。自分はスコアの高さを追求するのか?それともスコアは足を引っ張らない程度にして他で勝負をするのか?自分の戦い方を明確にしたリソース配分をすることが重要です。
[ エッセーライティング ]
“自分が良いと思うネタがベストとは限らない”
エッセーライティングでは質問の意図をきちんと理解した上で的確且つ簡潔な文章を作成することが重要です。当たり前だろと思うかもしれませんが、実際にエッセーを作成していくとしばしば独りよがりな文章になります・・・(笑)。
エッセーライティングに入る前に質問の意図に対して最もフィットするネタのディス
カッションをデバリエ氏と行いますが、しばしば自分が良いと思っていたネタが実はあまりimpressiveではなかったり、逆に自分ではイマイチだと思っていたネタが最もフィットするものだという結論に何度か至りました。日本とアメリカの物事の捉え方の違い、自分の職業にそこまで精通していない読み手がおもしろいと思って読める限界など自分の主観的な視点だけでは把握できない事が多々あります。また自分が持っているネタは全て入れたいと考えてしまい結果的にエッセー全体を通してこれまでの実績はてんこ盛りだが結局何が言いたいのか良く分からない文章になるという落とし穴もあります。
デバリエ氏とのカウンセリングを通して常に客観的な視点からアドバイスをもらうことで、非常に適格で簡潔なエッセーを作成することができました。
[ インタビュー対策 ]
“徹底的にシミュレーションをする”
インタビューは練習をすればするほど上達します。逆にインタビューは水物だから練習をしても無駄だと考えてしまうとほぼ間違いなく満足の行くインタビューはできないと思います。インタビューは比較的得意だと自負をしていましたが、「誰にでも向上の余地はある」というデバリエ氏の言葉の通りデバリエ氏から非常に多くの事を学びました。
私は10月の1st roundで3校に出願した直後からデバリエ氏のインタビュークラスに参加しました。このクラスはデバリエ氏との徹底したシミュレーションを繰り返すのですが、8名のインターフェイス生と共に実施する為、各人のインタビューの様子も参考にしながら非常に短期間で多くのことを習得できます。
インタビュー対策も前倒しで計画的に実施することがとても重要だと思います。
大学院留学 合格体験記
Harvard HBSMBA(ハーバードMBA) Class of 2008