INSEAD MBA 合格体験記

留学先:インシアード (INSEAD MBA)

大学院出願準備記(出願エッセー、インタビュー対策など)
MBA合格体験記 No.522

1. はじめに
振り返ってみて、とにかく長い受験プロセスだったと感じています(約3年)。低いGPA、大学留年経験有(5年在籍)、受験時の年齢が既に33歳、私費受験(会社推薦でない)等、極めて厳しいスタートでした。途中で何度も挫けかけましたが、合格結果を受け取った瞬間の喜びは何にも代えがたいものがあります。諦めずに頑張れば、必ず良い結果はでると思いますので、これを読んでいる受験生の方々も、後悔の無いようにやり抜いて頂ければと思います。

2. プロフィール
33歳(受験時)、国立大学経済学部出身、純ドメ、商社勤務9年半
GPA 2.92
GMAT 710(V34、M51)
TOEFL 108(R28、L28、S24、W28)

3. 経緯
2015年春 : MBA受験を志し、勉強開始(年末の社費受験に向けて始動)
2015年秋 : GMAT 690点獲得、TOEFL 101点獲得
2015年末 : 一度目の社費試験を受けようとするも、落選。翌年の再受験を志す。
2016年末 : 二度目の社費試験を受けるも、落選。(GMAT 710点、TOEFL 103点)
2017年夏 : どうしても諦めきれず、18年秋若しくは19年冬入学で私費受験を決める。
エッセーカウンセリング開始(最初はInterface以外の某予備校)
2018年2月 : Interfaceの門を叩く。同時にTOEFL 108点獲得。
2018年4月 : IMD (2nd round)を受けるも書類落ち。
2018年7月 : INSEAD(round 2)/IE(Acceleration period)から合格を受領

4. 進学校(INSEAD)
自身の年齢を鑑みてブランクをあまり空けたくないことに加え、私費だったのでコストを抑えたいとの考えから、私の場合は最初から1年制のプログラムのみ志望していました。受験校はIMD,IE及びINSEADの3校。IMDは書類落ちするものの(アラムナイ訪問等の学校分析をほとんどしていなかったことが原因か)、INSEADとIEからは合格を頂けました。最終的には、お会いしたアラムナイの方々とのpersonal fitnessとInternational MBAとしての知名度/ブランドの高さを重視して、INSEADへの進学を決めました。

5. TOEFL/GMAT
GMAT: 渋谷の予備校に通っていました。当方は大学受験の時から数学は得意だったので、GMATではVerbalの勉強に集中するだけで良く、比較的点数を出すのには苦労しませんでした(勉強開始後1年弱の初受験で690点、2度目で710点で終了)。1年制のプログラムが欧州中心で、GMATの点数は米系に比べると重視しないと聞いていたこともあり、これ以上は無理に受験はしませんでした。
TOEFL: 一番苦労しました。100点をギリギリ超える迄に勉強開始から1年弱かかり、110点を目指して勉強を継続するも、最終的なスコア (108点) に至る迄は更に1年程度かかりました。一つの原因は、テクニックである程度点数を稼げるWritingとSpeakingを自学自習でやろうとしすぎたこと。特にWritingはTOEFL専門の予備校に通ったら一気に3点近く上がりました。Speakingがほんとは26点欲しかったところですが、デバリエ氏よりも点数自体はこれで問題無しと言われたのでTOEFL対策は上述の出願スコアで終了しました。Speaking/Writingはテクニックでも伸びる部分なので、自学自習で頑張りすぎないで早めに対策塾等に通うことをおすすめします。INSEAD/IEではVideo Essayという形でSpeaking力も結局問われるので、TOEFL Speaking対策はかなり力を入れることをお勧めします。

6. エッセー
エッセーはデバリエ氏、インタビューはルクレア氏に指導を頂きました。上述の経緯にある通り最初は他の予備校に通っていたのですが、カウンセラーとの相性の問題もあったのかどうしてもカウンセリング内容に不安が拭えず、ネットでも評判の良かったInterfaceの門を途中で叩きました。Interfaceでは、最初にMBTIと呼ばれる自己分析ツールを用いて自分の強み・弱みを把握。その後は、実際の課題を書きながらDevalier氏にコメントをもらい、brush upして頂くプロセスでした。Integrityとは何か、Leadershipとは何かについて、Devalier氏と率直に意見交換・議論をできたことがEssayの質向上につながったと思います。私は会社に入ってからずっとleadershipの取り方やどういう価値観をもってビジネスをするべきなのかについて日々の仕事の中で考えてきたつもりですが、日常ではそういうことを周りの人と本気で議論することは少なかったので、自分の考えをoutputし、且つDevalier氏自身のビジネスでの経験も聞きながらアドバイスをもらえたことは、エッセー作成だけでなく、自分自身のものの考え方を見直す上で非常に有用だったと思います。INSEADのエッセーはWho are youをとことん突き詰められる質問が中心でしたが、カウンセリングで自分をとことんさらけ出すことができたため、派手な経歴ではないものの、自分のpersonalityを全面に出した内容に仕上げられたことが結果的には良かったと思います。

7. インタビュー
書類審査が通った後のInterview TrainingはLeClaire氏に対応頂きました。簡潔且つimpressiveな自己紹介の仕方、想定問答対応を中心に練習。非常に温厚且つフレンドリーな方なので、楽しくカウンセリングを受けることができました。実際のインタビューで意識していたのは、素直に自分の考えを伝え、自信を持って臨むことでした。

8. Interfaceについて
上述の通り私は2つのエッセー・カウンセリングを受けています。Interfaceに来て最初にDevalier氏に会った時には、「お前の年齢と条件では相当厳しいぞ」などの厳しい言葉もありつつ、実績に裏付けされているであろう自信と各受験校に関する豊富な知識を感じたので、この人にお願いしようと思いました。言葉の厳しさは実際にカウンセリングが始まってからも変わりませんでしたが(笑)、カウンセリングを通じて私の弱点についても的確に指摘してくださるので、半年弱という期間ながらも自信の成長にも繋がったと感じています。決して低くは無いコストですが、志望校に合格するためのコストと考えれば、コンサルタントは値段よりも質及び自分とのfitnessで決める方がよいのだと思います。

9. 総括
自分の受験を振り返ると、とにかく時間が掛かったな、というのが感想です。私は会社に入って以降ずっと商社のエネルギーー分野に所属しておりましたが、ビジネススクールを志したきっかけは既存の商社におけるエネルギーのビジネスモデルを変革したいこと、また自社がプロジェクトのリーダーシップを取れるように成長させていきたいと感じたからです。一方で、エネルギー産業は極めて成熟した産業であり、しかもテクノロジーDrivenな色合いが強いため、MBAで学ぶ経験や知識をどう活用していきたいのかを具体化することに時間がとてもかかりました。結果として社費選考応募するも、何故行きたいのかのロジックが弱く、又、それ故に私費で受けることを決断するまでも相当な時間を要しました。GMAT/TOEFLは英語力向上の名目で進められますが、「MBA後に何をやりたいのか」はアプリケーションの段階に入るときには、社費であれ私費であれ、どうしても質問の中心になります。従って、Post MBA careerをしっかりと固めることは非常に重要です。
一方で矛盾にも聞こえるかもしれませんが、受験プロセスを通じては、結局はAdminやInterviewerは受験生の人間性やキャラクターを重視しているな、という印象も強く受けました。論理的に自分のキャリアgoal及びビジネススクールを目指す理由を説明することも勿論重要なのですが、それ以上にその人独自の考え方や経験に興味・話題は集中しがちでした。また、話している中での雰囲気もみているのだと思います。特にInterviewでは、どんなに想定問答を準備しても、ランダムにくる質問のほうが割合は大きいと思います。従って、最後はこれまでの自分自身が日々どれだけ物事に真剣に取り組んできたかが問われると思います。所謂受験対策は勿論重要ですが、当たり前ですが毎日の仕事や課外活動等で如何にリーダーシップやビジネス・政治に興味を持って取り組むことが大事なのだと感じました。

大学院留学 合格体験記
INSEAD MBA(インシアードMBA) Class of 2019