MIT Sloan Fellows MBA 合格体験記

留学先:マサチューセッツ工科大学合格体験記 (MIT Sloan Fellows Program)

大学院出願準備記(出願エッセイ、インタビュー対策など)
MBA合格体験記 No.427

1. はじめに
今回、MIT Sloan Fellows Program に進学することを決めましたが、このような進路を取るにあたって、どのようなことを考え、何に悩み、躓き、最終的にどのような決断を下したかをまとめました。
同じような境遇にあるみなさまにとって、少しでもお役に立つ情報となればと思います。

2. 経歴・バックグラウンド
➢ 最終学歴:国立大学 理系大学院 修士 (学部GPA3.5、大学院GPA3.8)
➢ 職歴:戦略系コンサルティングファーム (7年間)、外資系メーカー(5年間)
➢ 海外経験: 2か月の語学研修滞在 (米国)のみ
➢ TOEFL: 102点(R27 L27 S20 W28)
➢ GMAT: 720点(V36 Q 51 AWA 5.5 IR 7)

3. 受験の動機と出願校の絞り込み
私は、まずコンサルタントとして経験を積んだ後に、問題解決力や課題整理能力を活かして、製造業で実体のある価値を社会に提供していきたいと考え、そのようにキャリアを歩んできました。順調に自分の能力を高めていくことができたと思うと同時に、外資系企業の中で、本当の意味で価値を出していくことに行き詰まりを感じてもいました。

例えば、非常に大きなグローバル組織の中で、いかにして日本市場に適した製品を開発させ、適時適切に市場に展開していくか?日本発の優れたアイディアをいかにして他国へも広めていくか?というような普遍的な問題に対して、個人として解決策が見当たらないと悩むとともに、各国の同僚に自分たちの考えを正確に伝えるための十分なコミュニケーション能力がないことについてフラストレーションを強く感じるようになっていました。

そのため、特に製造業の目線でいかにしてイノベーションを起こし、自分の会社を内側から動かし、社会全体にインパクトを与えるか?ということを体系的にグローバルな環境で学びたいと思いMBAを志すようになりました。

学校選定の初めの段階では2年制MBAを想定していたので、Stanford, UC Berkley, North Western MMM, MIT という技術に強みのあるプログラムを中心に検討していました。実際、UC Berkley については出願に必要なエッセイ、推薦状をすべてそろえました。

しかし、妻と今後のキャリアや家庭の在り方について相談を深めるにつれ、彼女自身のキャリアと私のキャリアを両立させるためには、私が単身で渡米する必要があること、2年間単身で渡米することでまだ幼い2人の子供の教育に不安が残ること、といった問題点が現実味を持って浮き彫りになってきました。

そこで悩んだ結果、当初の予定を途中で変更し1年間で集中して当初想定していた内容の経験を積めるMIT Sloan Fellows を第一志望として出願を進めることにしました。 

また、会社にMBAの学費補助してもらえないかと繰り返し交渉しましたが、最終的に日本法人の社長レベルでNoの回答が出たため、すっぱりと会社を一旦離れ復職義務のない私費での留学とすることに決めました。

4. 受験スケジュール
受験期間中、かなり差し迫ったタイミングでの志望校の変更となったため、MIT Sloan
Fellowsを第一志望として出願準備をされる方には、おすすめできない危なっかしいスケジュールとなりました。

本来であれば9月中に行われるSloan Fellows の日本での説明会に参加すべきだったのですが、その時点で出願意向がなかったため参加できませんでした。

また、Sloan Fellowsの出願は2ラウンド制ですが、通常、Non USの受験者は11月15日までに出願することを勧められています。しかし、上記の理由で1回目の締切りには間に合わせることができなかったため、1月16日の2回目のラウンドに間に合うよう出願しました。

2012年
5月27日 GMAT 590点(1回目)
8月4日 GMAT 720点(2回目)
8月26日 TOEFL 98点(1回目)
10月頭 エッセイ・推薦状準備開始
UC Berkley 準備を進めるが、同時に1年制への転向も10月末に固める
11月8日 MIT 電話でのセッション 30分
11月19日 UC Berkley 分完成 未出願とするもMIT, Stanford の準備に全て活用
11月24日 TOEFL102点(6回目) その後4回受けるもこの点が最高点
11月30日 MIT Campus visit
12月29日 MIT Sloan Fellows, Stanford Sloan Masters への出願完了
2013年
1月16日 MITインタビューへの招待通知
1月29日 MITインタビュー @ホテルニューオータニ
2月1日 MIT合格通知

5. 受験準備
➢ TOEFL 102点 (R27 L27 S20 W28)
すばらしい結果を残せているわけではないので、個人的な反省点を以下に列挙いたします。
① GMATの難しさを必要以上に恐れたためTOEFLの準備に着手するのが遅れた。特に、Speaking についてはきちんと時間をかけて準備をすれば23 点以上を安定して出すことは可能だと思います。実際、7回目以降の試験では50%の確率で23点が出ました
② 土日連続して受けられる日程を早いタイミングでおさえる
→受験初期は土日連続で受験しても点数には影響がないと思っていたのですが、最後の方で土日受験すると日曜日の受験の手ごたえが良かった気がしました。一概には言えませんが、TOEFLに集中しているという自己暗示をかけるという意味でも一つの方法だと思います
③ 私はすべて自学自習しましたが、2012年の例えば1月ぐらいからTOEFL予備校に行っておくのは“あり”かなと思います。繰り返しになりますが、Speakingには一定の効果がある気がします。その他の部分は自学自習可能だと思います

➢ GMAT 720点 (V36 Q 51 AWA 5.5 IR 7)
実は2009年に将来的にMBAに行くことを見越して、文法で有名な某Y先生の塾に20回ほど通っていたことがありました。その時の学習内容をひっぱり出してきて3回ぐらいすべてを1から解きなおして臨みました。
ただ、1回目の受験は焦ってしまってバーバルのリーディング問題の半分ぐらいをランダムクリックしてしまったため、非常に点数が落ち込み危機感を抱きました。
そこで、夏休みの9日間のうちはじめの7日間をGMAT特訓としてGMAT Prepを徹底的にやりこみ常に770点ぐらい出せるのだという自信を植え付け、その翌日に受験しました。
その結果、当日は落ち着いて回答することができ、リーディングをすべて丁寧に回答しても、結果的には3分ほど余りました。

➢ エッセイ・推薦状作成
Interface ではDevalier 先生に師事しました。というのも先生の評判は私の知り合いでMBA受験した方々の中でも高く、背水の陣で受験をする身としては最高の先生に教授いただくのが悔いを残さないだろうと考えたためです。
実際、先生のご指導は非常に情熱的で、私が看過している、あるいは考えの足りていない部分について鋭く指摘をいただくことができました。MBA受験のプロセスは“内省”の質がそのほとんどを決めるといってもよいと思います。そういった意味で、先生の経験に裏打ちされた指摘は内省の質を効率的に引き上げていただけたと思いますし、職務と両立しながら準備を進めるうえで、毎週決まった時間にセッションを持たせていただくスタイルは素晴らしいペースメーカーとなりました。
個人的にも、どうして高い授業料を払ってまでMBAに行くのか?ということについて研ぎ澄まされた感覚と自信を持つことができるようになったと思います。エッセイカウンセラーではなく、キャリアカウンセラーとしての先生の真価がここにあるのではないかと思います。

➢ インタビュー対策
インタビュー対策も先生にお世話になりました。特に、週末に8名が集まって行うInterview特訓セッションは、いろいろな方がそれぞれの視点でインタビューに回答している姿を後ろから拝見することで、どのように話すとどういう風に見えるのかというのが客観視できました。
また、セッションの様子をビデオに撮ってもらうことで、自分の姿についても細かな癖までよく理解することができます。
加えて、非常に強いストレスを感じ続ける受験準備の中で同じ志を持つ仲間ができるというのは大きな励みなります。

また、ここ一番のインタビューセッション前には先生に1on1でご教授いただきました。必ず押さえなければならない質問に対する回答の骨格がすらすらと頭に浮かぶまで濃密な特訓を施していただきました。

6. 受験結果
おかげさまでMIT Sloan Fellowsから合格通知をいただくことができました。合格できたのはいくつかのポイントがあると思いますので列挙します
➢ 理系のバックグラウンドをより評価してもらえるようです。物理学の修士号を持っていたのはプラスに働いたと思います
➢ 同じ理由でGMAT のMathが満点であったのも好印象を与えるようです。MIT SFは一定の要件を満たしていればGMATを免除してもらえますし、私もその要件を満たしていたのですが、折角、出しても恥ずかしくない点数が取れたのでそれをアピールしたのが奏功しました
➢ TOEFLは100点が一つの基準(足切ではない)となっています。105点を目指していただけに、102点は個人的には悔しかったのですが、インタビューの際にも「100点あればいいと考えています」と明確にコメントをいただきました。また、私はSが20点でしたが、これもインタビューの中で「英語で考えて話せているようだね」と言われたので、あまりにも不自然なコミュニケーションでなければ問題ないようです
➢ エッセイでは、職務経験の中で達成できた大きなテーマ、失敗、MITでの体験が今後のキャリアにどのように活きるのか?といったことが問われます。全人格的な話ですので、小手先では通用しないと思います。それまでに、どのような姿勢でキャリアを築いていったのか、苦しんだ際にどういう形でそれを克服したのか、MITで具体的に何を身につけそれによって、何をどのように社会に還元していくのか、ということをどこまで掘り下げていけるかだろうと思います。
通常の2年制MBAよりも、よりこの点に比重が置かれるように思います。
➢ インタビューは、まず電話インタビュー、Campus visit時のグループセッション、書類出願後の1on1インタビューの3回行われるのがMIT SFの特色です。
電話インタビューは、音声の質の悪さや遅延で苦労しましたが、よっぽどめちゃくちゃでなければ、Campus visitには呼んでもらえるようです。
やはり最重要なのは1on1インタビューで人によってSkypeで終わったり、実際にDirectorが日本に来た際に対面で行ったりと様々です。私は後者でしたが、やはり対面で話した方がきちんと話が伝わる気がしました
特にインタビューはエッセイの内容を深堀りされます。エッセイの課題に対してどのように自分の頭で取り組んだのかが試されます。あとは質問されるであろう内容を想定してきちんと事前準備していれば問題ないと思います

7. 受験を振り返って
MBAを取ろうという考えが頭をかすめてからは実に7年程度、実際に本格的に準備を始めてから1年程度過ぎようとしています。これまでの想いが今、結実しようとしていると思うと感慨深いものがあります。
とはいえ、これからどのように学び、それをどうやって自分の血肉とし、卒業後成果に結び付けていくかが非常に重要だと気を引き締めなければいけないと感じています。
私の体験がみなさまのお役に少しでも立てば望外の幸せです。

大学院留学 合格体験記
MIT Sloan MBA(MITスローン MBA) Class of 2015