Dartmouth MBA/MPH 合格体験記

留学先:ダートマス (Tuck MBA)

大学院出願準備記(出願エッセイ、インタビュー対策など)
MBA/MPH合格体験記 No.430






■受験結果
【合格】 Tuck (January Round, on-campus interview)
【不合格】 Kellogg (Round 2, on-campus interview), Duke (Round 2, off-campus interview), Wharton (Round 2, invitationなし), Stanford (Round 2, invitationなし), Haas (Round 3, invitationなし)

■バックグラウンド
【出願時年齢】33歳
【性別】 男性
【職務経験】 医師7年間
【海外経験】 短期間の海外旅行のみ
【TOEFL】 98点
1月上旬(出願後)に届いた点数100点を、各大学に報告して点数更新を依頼した結果、
Stanford以外の大学からは更新を了承されました。
【GMAT】 700点 (V34, M 50), AWA 5.0, IR 5
【GPA】 3.4/4.0

受験結果の通り、出願したほとんどの大学で不合格となりました。不合格となった原因は多々あるはずですが、原因の一つは、明らかに低いTOEFLスコアであると個人的に思っています。数校の大学のadmissionからは、「スコアを最低でも105~108点まで上げて、連絡して欲しい」と言われました。TOEFLスコアは、最低でも105点ほど必要のようです。

■総括
初めてMBAに興味を持ったのは、高校の同級生がアメリカのMBAから帰って来て、一緒に食事に行った時でした。

当時、私は、途上国の医療開発に興味を持ちつつも、ボランティアなどによる短期間の支援活動ではなく、自分が病気や死に至っても組織の存続に支障を来さない「現地で持続可能な組織」を創りたいと考えながら、Social Entrepreneurshipに興味を持ち始めていました。また、Muhammad Yunus氏の本を読んだり講演会に参加したりして、医師としてこの道を歩もうと決心しつつあった頃でもありました。しかし、「自分には医療の知識しかないためSocial Entrepreneurship やGeneral Managementに関する知識が欲しい」とその友人に話したところ、友人がMBAを勧めてくれて、その後MBAについて自分で調べた結果、MBA受験がスタートしました。

私は福岡市在住のため、MBA関連情報を直接入手する機会が少なかったのですが、書店で「ゼロからのMBA」(佐藤智恵氏)を読んでInterfaceに興味を持ちました。そして、デバリエ氏との面談の後、エッセイ・カウンセリングをデバリエ氏から受けることに決めました。デバリエ氏をカウンセラーとした最大の理由は、過去の合格実績です。他のMBA予備校の合格実績については実はよく知らなかったのですが、インターネット上の情報からデバリエ氏の実績がよく分かりました。

その後、毎週末、福岡から東京まで飛行機で行き、エッセイ・カウンセリング(Interface)やTOEFL、GMATの講義(他校)を受けて、23時の羽田発の便で北九州に着き、集合タクシーに乗って福岡に2時過ぎに帰り着く、という生活を繰り返しました。福岡から東京はやはり遠かったのですが、デバリエ氏の話では、札幌や香港から通学していた方々も過去にいらっしゃったようです。毎週末の帰り道に、浜松町の売店でサントリーの角ハイボール缶(350ml)を買って、羽田行きのモノレールの中で飲みながら、デバリエ氏との会話を振り返りつつFuture objective を掘り下げたことは、大切な思い出になりそうです。

■エッセイ・カウンセリングを受ける上でのアドバイス
エッセイ作製に関する様々なアドバイスが先輩方の体験記にすでにあるので、私はエッセイ・カウンセリングを受ける上での注意点を記します。

① カウンセリング時間の最後に、次週のエッセイに関するブレインストーミングをデバリエ氏と出来るだけ行うべき

当初は、自分でゼロから考えて作製したエッセイを持参して、デバリエ氏と一緒に読んでいく形式をとっていたのですが、もし選んだエピソードが設問にあまり相応しくない場合や、またエッセイの軸がしっかりとしていない場合には、すでに書き上げてあるエッセイを、2時間という短いカウンセリング時間で根本から考え直すことは大変難しいです。

そのため、翌週書くエッセイに関して「エッセイの概略」や「どのエピソードを使うか」などをまず自分で考えておいて、そして、カウンセリング時間の最後で、その翌週書くエッセイに関しておおまかで良いのでデバリエ氏と話し合っておくことはとても有効です。

② 自分の過去のエピソードを、なるべく多くデバリエ氏に伝えておくべき

Setbackのエッセイを書きあげて持参したところ、デバリエ氏が「こんな経験はsetbackとは言えない。俺のエピソードを教えてあげよう」と、山で遭難して命の危機に瀕した時の話を、当時の写真を見せながら聞かせてくれました。その話を聞いて、私が学生時代にインドで軟禁されていた時にどのようにしてその場を乗り越えたかを話したところ、デバリエ氏は「それだ!」と大声をあげました。

出来るだけ多く、自分の持ちうるエピソードをデバリエ氏に常に伝えておくことが、エッセイの設問にふさわしいエピソードを選ぶ上で大変有効です。

③ 自分の考えを正しく理解してもらう努力をすべき

デバリエ氏は、数々のapplicantを指導した経験から、エッセイや会話の内容から、「このapplicantはこんなことが言いたいのだな」とすぐに推測・理解することが多いのですが、必ずしもこちらの考えの全てが簡単に伝わる訳ではありません。これは、誰であれ当然ですが、やはり間違った推測をされることもあり得ます。

「上手く伝わっていない」と思った場合には、とことん議論して、自分がどう思ったかを伝える努力を怠らないことが大事です。それにより、自分の真意を十分に理解してもらって、さらに深い話が出来るようになります。自分の言いたいことを理解されていないと感じた時は、とことん自分の思いを伝えるようにしましょう。

■余談(デバリエ氏とのエピソード)
2時間のカウンセリングの合間にある10分休憩の時間に、二人でよくダンベルで気分転換をしていました。15kgのダンベルを2つ、両手にそれぞれ持って、何回持ちあげられるかを競いました。短時間でリフレッシュできるので大変お勧めです。その後、デバリエ氏お勧めのダンベルを私も購入して、自宅でエッセイ作製中や出願書類入力中に眠くなった際、気合いを入れるために繰り返し使用していました。

また、カウンセリング中に指摘された過ちを再び繰り返すと、「おれに全力でパンチしろ!」と言われました。ためらいながらもパンチをした後に、今度はデバリエ氏がパンチをくれます。「この痛みと共に、過ちをしっかり覚えておけ!」というデバリエ氏ならではの愛情たっぷりの指導も、良き思い出です!

■インタビュートレーニング
私は、デバリエ氏による「グループ・トレーニング」と、ルクレア氏およびデバリエ氏による「プライベート・トレーニング」を受けました。

グループ・トレーニングは、
・メンバーの方々の発言そのものが、大変勉強になる。
・「人のふり見て、我がふり直せ」で学べることも多い。特に、ジェスチャーや話し方など。
・トレーニング後にメンバーの方々と居酒屋で話すことは、情報交換になるだけでなく、
お互いの精神的な支えになる。

などのメリットがあります。

また、デバリエ氏のアドバイスに従って、自宅で鏡を見ながら練習をしましたが、これは大変有効でした。自分の話し方や動作が、いかに説得力がなくまた自信がなさそうに見えるかを自覚しました

■Interfaceでの受験生活を振り返って

Interfaceでのエッセイ・カウンセリングやインタビュー・トレーニングを経て受験を終了した今、Interfaceで過ごした上での最大のメリットは、「安心感」であると思います。

毎週、デバリエ氏や小貫さん達と話しながら、「過去の受験生もこのような時間を過ごして、合格して行ったんだな。自分も同じようにしていれば、きっと大丈夫なはず」と思うようにしていました。また、インタビューのグループ・トレーニングで、グループの方々と話をしながら、「皆と同じくらいのレベルに、なんとか着いていくことが出来れば、きっと合格するはず」という安心感もありました。さらに、「デバリエ氏は、合格の可能性が十分にあるapplicantを、指導する生徒として選んでいる」とのうわさもありました。つまり、「デバリエ氏に選ばれたからには、合格できる可能性が十分にあるはずだ」という安心もありました。

■受験生の方々へ

MBA受験の過程は、多くの方々にとって大変長く辛いものです。逃げ出したいと思うこともあるでしょう。しかし、Future objective についての考えが(いま現在としてで良いので)しっかりとまとまっていて、MBAが自分のFuture objectiveにとって必要であると心から思うことが出来れば、その辛い過程からたとえ逃げ出したいと思っても、耐え続けて前に進むことができます。

そのFuture objectiveを考える上で、一つのアドバイスを以下に記します。

私がスカイマークの飛行機でInterfaceに通学中、機内誌を読んでいる時に、書評か何かのページで、ある記事を読みました。10代後半のバレリーナの生徒に対して、踊りの先生が「映画のような人生をおくりなさい」と言っていました。映画のような人生?なんのことを言っているのだろう?と最初は思いましたが、ふとその時に「自分の人生が、もし仮に60年で終わるとするならば(もちろん、もっと長生きしたいですが)、どんな映画にしたいだろうか」と考えました。映画はたったの2時間。あまり必要でないことには、貴重な時間を使えません。

自分が死ぬ前に観て十分に納得のできる自分の映画、おそらく孫もその映画を見る(実際に映画をつくるわけではないので、話を聞く)だろう・・・。そのように考えていると、大して重要ではない目標や欲求がどんどんと優先順位から脱落して行きました。例えばもし、超高級車に乗って走り周りたい、格好良い高層マンションに住みたい、と思っても、「自分の2時間の映画の中で、5分間すら与えられない。仮に、そのシーンに時間を与えるとしても、せいぜい2秒間ほどかな」と思うようであれば、そのために時間と労力を使うのは、自分が心から望んでいることからは少しずれてしまっているのかもしれません。

映画の後半60分、つまりクライマックスのシーンで、自分が「時間を存分に使ってでも映像に残したい場面」、それがFuture objective であり、そのためであれば、時間と労力をとことん使っても納得できるな・・・。そのようなことを思いました。

Future objective について考えを膨らませていくMBA受験生の方々、「あなたの人生60年を2時間の映画に集約する時、より多くの時間をどのシーンに使いたいか」を念頭におくことは、思考を進める上で一つのヒントになるかもしれません。2時間という限られた貴重な時間の中に、「これは、入れなくても別にいいな」と思うそのシーンは、おそらく優先順位としては、それほど大したことではないはずです。一方で、このシーンを入れたい、そのシーンに長く時間をさきたい、と思うのであれば、そのために全力を尽くしてボロボロになっても、悔いは残らないはずです。そのシーン(Future objective)に真正面から向き合おうと意識できるMBA受験の過程は、「心の底から自分が本当にしたいこと」をじっくり考えることのできる貴重なステップです。頑張って下さい!





大学院留学 合格体験記
Dartmouth College MBA/MPH(ダートマス大学経営学修士・公衆衛生学修士) Class of 2015